仮想化基盤についての説明(あまり良くない説明方法)

仮 想化基盤とは、と説明している書籍はたくさんありますので、ここでは自己流で伝えてみます。エミュレータというものを見たことがあるでしょうか。大体違法 なもので、Nintendo DSに挿してファミコンゲームを遊べるような装置のことです。例のエミュレータでは、Nintendo DS内でファミコンを再現しています。Nintendo DSの入力ボタンで操作すると、画面が動いてゲームが進みます。ここで、Nintendo DSの入力ボタンとNintendo DSの液晶画面出力を行っているのがエミュレータです。入出力を模倣しているところが重要です。

違 法なイメージがあるエミュレータですが、違法の理由は著作権者に無断でエミュレーションして、ゲームROMを売っているからです。ですので、著作権者に了 承を得て、正式な手順を踏んだものは、違法ではありません。代表的なものとして、Wiiバーチャルコンソールがあります。これはWii上でファミコンメガドライブを正式な手順を踏んだ上でエミュレートしています。

仮想化基盤も、エミュレー タの一種です。DOS/V PC(サーバはIAサーバと呼称されます)のCPU、メモリ、HDD、NIC、画面出力、BIOSuEFI)をエミュレーションしています。入出力で必 要なキーボード、マウス、USBもエミュレーションしています。VMwareHyper-VXenKVMに関しては全て正式な手順を踏んだもので す。マイナーな仮想化基盤では、Parallels DesktopVirtualBoxなどもあります。

「正式な手順を踏まずに」仮想化基盤を利用すると、例えVMwareであっても違法になりますので、注意してください。具体例を挙げると、DOS/Vマシンの 上でMac OS Xを起動した場合、Mac OSの規約に反しており、違法状態となります(Mac OS上で動作するVMware Fusion上のMac OSは適法です)。ヤフオクでたまに手法が売買されていますが、違法のため絶対手を付けないでください。規約に反している例は、Oracle(データベー スシステム)、Auto CAD等のアプリケーションも購入した際の規約によっては仮想化基盤へのインストールが禁止されているため、気をつける必要があります。

さ て、このように説明してしまうと、まるで仮想化基盤の期限が違法なもののように錯覚されてしまいます。このため、このように説明をしている書籍はありませ ん。重要なのは、入出力をエミュレート(模倣)しているという点を強調したかったため、敢えて避けされている手法で説明してみました。ちょっと錯覚してしまったのならごめんなさい。

仮想化基盤の場合、実際のPCやサーバ上で動いているOSをホストOS、仮想化基盤上でエミュレーションされているものをゲストOSと呼びます。ここでベンチマークされているのは、全てゲストOSです。

仮想化基盤ではゲストかホストかの区別が重要なため、便宜上、今普通に動いているPCやサーバは「ホストOS」であるとも言えます。

実例を挙げると、Windows 7 Professional x64についている「XPモード」はホストOSがWindows 7、ゲストOSがWindows XP Professional x86です。MSでは「Virtual PC」と呼んでいますが、これはHyper-Vの古い呼び方で、MSの仮想化基盤を利用しています。

「仮想化」で語ると、外せないのが仮想化の実装形式です。ハイパーバイザ型、ホスト型に2分されます。VMware ESXiはハイバーバイザ型、VMware WorkstationはWindowsMac OSをホストとした、ホスト型の実装形式です。ハイパーバイザ型のESXiの場合、実際のOS部分は400MB程(vSphere 5.5)で、とても小さなファイルで構成されています。できるだけゲストOSを最大のパフォーマンスで動作させようとするのがハイバーバイザ型、手軽にゲストOSを配置し、普段のOSの利用も可能なのがホスト型と考えてください。

MSの仮想化基盤であるHyper-Vでは、両方の実装形式を取ることができます。サーバOSをインストールする際、「Server Core」を選択すると、ハイパーバイザ型になります。この形式でインストールすると、画面にはDOSプロンプトしか表示されなくなります。普通にOSをインストールしたあと、機能の追加でHyper-Vをインストールすると、ホスト型の実装になります。

色々と書いていたら、長くなってしまいました。とりあえずここで言いたいことは、ここではゲストOSにWindows 8.1 Pro x64をインストールして、ベンチマークしています、ということです。少しづつエミュレーションしているデバイスを変化させながら、ベンチマークを取っていますので、興味のある方は覗いてみてください。よろしくお願いいたします。